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John Moulder "Eleventh Hour: Live At The Green Mill"




John Moulderというギタリストのリーダー作です。John Moulderの演奏はこれが初聴きになるようです。
なんで買おうと思ったのか。。。最近のギタリストのリーダー作であるということと、ライブ盤だということと、ドラムがPaul Werticoだったからですかねぇ。。(自分でも意味不明)

メンツは、ギター+1管+ピアノトリオ という構成になります。
John Moulder(G)、Jim Trompeter(P)、Geof Bradfield(Sax,BCl)、Paul Wertico(Ds)、Larry Gray(B)

演奏曲は、全てJohn Moulderのオリジナルとなる全9曲となります。
1 Proclamation of the Unexpected
2 African Sunset
3 Cold Sea Tryptich, Part 1
4 Cold Sea Tryptich, Part 2
5 The Eleventh Hour
6 Gateway
7 Magical Space
8 Creation
9 Time Being

演奏ですが、全体的(演奏曲も音色も全体の雰囲気も)にPat Methenyからの影響を感じさせるものがあります。
1曲目は、Michael Breckerのリーダー作に入っていそうな雰囲気。
2曲目は、ギターシンセの音色のせいもあるかもしれませんが、"Parallel Realities"な雰囲気を感じます。
4曲目は、ECM時代にありそうな.. Jim TrompeterのピアノもLyle Maysを感じさせるのかも知れません。

と言う感じで、John Moulderは最近のギタリストの系譜というよりは、ちょっと前(=現、大御所)のギタリストからの影響を色濃く持っていると感じます。
冒頭でPat Methenyと書きましたが、ジョンスコもアバクロも影響として入っているような感じもしています。
Geof Bradfieldは、Michael Breckerの影響でしょうね。部分的には笑ってしまうほどにMichael Breckerしてます(笑)
Jim Trompeterは、先に書いたLyle Maysと、..あとはKenny Kirkland/Joey Calderazzoの影響も感じられますかねぇ。。
この辺は、同年代くらいまでの演奏家としたら正統的な影響の受け方と言えますので、まだ頭角をあらわしていないことを考え合わせると、今後自身の個性をどう表現していくかという感じになるんでしょうか。。
Paul Werticoのドラムを久々に聴きましたが、相変わらずの力感のある良いドラムを聴かせてくれています。
調べたら、John MoulderはPMG脱退直後のPaul Werticoと共演していた人のようですね。

とはいえ全体的には、**風が多い感じがなにきにしもあらずなのは否定しませんが、ライブらしい熱さもあり、演奏のまとまり感もしっかり感じられる好演が繰り広げられていることは間違いありません。
曲調は個人的に好きなものでありますし、格好良く、気持ちの良い演奏が1枚を通して楽しむことが出来ました。

ベストは6曲目ですかねぇ。これも曲の展開とかPMGからの影響を感じてます。


John Moulder "Eleventh Hour: Live At The Green Mill"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4935861)

東海林由孝 "Circle Of The Sea"

東海林由孝というギタリストの存在をbettataroさんに教えていただき、その音源を聴く機会を得ましたのでその紹介となります。
東海林さんは、あまり商売っ気がないような感じで、通常の流通ではリーダー作は見つけられません。
このアルバムが1stになるようですが、情報が少なくいつのリリースかも??な状況であります。

が、メンツが異様に豪華で以下に書き出しますが、こんなアルバムがあったのか!!と思うこと必至であります。
ほとんど信じられない面々でJoey Calderazzo、LonniePlaxico、Marcus Stricklandが一緒に演奏していること自体が信じられないくらいであります。
Yoshitaka Shoji(G)、Joey Calderazzo(P)、LonniePlaxico(B)、SteveHass(Ds)、Marcus Strickland(Ts,Ss)、Peter Montgomery(G)

演奏曲は、以下の11曲。6曲がオリジナル。Miles Davisを2曲、Peter Montgomeryで2曲。他1曲という
構成になります。
1.Circle Of The Sea (Shoji)
2.Pitch Shot (Shoji)
3.Yearning (Shoji)
4.Solar (MilesDavis)
5.An Ocean Current (Shoji)
6.Change Up (Shoji)
7.Step In To Dream (Shoji)
8.All Bllues (MilesDavis)
9.Alone Together (Dietz,Schwartz)
10.Joy Ride (Peter)
11.Bat's Groove (Peter)

前半はちょっとFUSION臭の強い爽やかさが勝ち気味な演奏と感じてしまいますが、中盤から徐々にジャズ色が強くなって、個人的には中後半の演奏がより気持ちよく聴くことが出来ています。

注目の参加ミュージシャンですが
Joey Calderazzoは、全体的にはあまり気合いの入った演奏をしている感じではなく、そつなくこなしているという範疇を超えるものでは内容に感じています。
とはいえ、7曲目とかかなり長いソロを決めているので、聴きどころはしっかりあります。
Marcus Stricklandは、まだまだ若さを感じる頃だと思うんですが、全体的にあまり前面に出ているわけではないですが、フィーチャされている箇所ではしっかり自己主張をしているLonniePlaxicoは、バッキングに徹している感じでほとんど前には出てきていないと思います。
東海林さんのギターは、テクニック面で凄いということになっているようですが、演奏しない人にはピンとこないところで..。演奏はオーソドクスなスタイルにしなやかに流れるようなフレーズ回しが気持ちよいイメージで、そのフレーズ(進行)が絶妙にちょっと独特な感じで、それがPat Methenyの影響なのかHerbie Hancockの影響なのか、このフレーズ回しが気持ちよくなるとかなりハマるんじゃないかと思います。
全体的に、純ジャズな曲を演奏しているほうがしっくりくるのは個人の嗜好の問題だけではないと思います。

ベストは、豪華ゲストが前面に出ている比率が高めの6曲目になるんだと思います。

このあと、メンツが日本人のアルバムがもう1枚リリースされているようですが、いずれも入手はかなり困難なようです。

(http://www.jazzpage.net/shoji/cd.html)

RiskFactor "私を動物園につれてって"




太田朱美さん率いるRisk Factorの新作がリリースされました。
販売開始時はかなり限られたルートでしか入手できませんでしたが、1.5ヶ月経過してメジャーな流通にものって、購入しやすくなりました。
個人的には、メジャーな流通に乗る直前にご本人様から入手させていただきました。

ちなみに前作は "Risk Factor"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/52038606.html)
上記アルバムを購入したときはまだライブを生で見ていなかったのですが、この後5〜6回は見ている勘定になると思います。

メンツは、前作からクラリネットの土井さんを加えた5人となります。土井さんは太田さんの夫ですね。。
太田朱美(Fl)、土井徳浩(Cl)、石田衛(P)、織原良次(B)、橋本学(Ds)

演奏曲は、以下7曲。2曲を除いて太田さんのオリジナルとなります。
1.皆既日食
2.すぱしいば
3.x rpm
4.out of order
5.あざらしぽにょぽにょ
6.テグメンタ
7.darn that dream

1曲目、アップテンポでノリの良い演奏がよくスウィングしている1曲。キメを重視した演奏という感じが個人的にちょっと・・ではありますが..
2曲目、ピアノのイントロから入るスローで美旋律な曲。実に滋味深い演奏でピアノとフルートのやりとりが実に気持ちよい。
3曲目、ちょっと速度を上げるが美しくも魅惑的なテーマを持った曲。フルートとクラリネットの掛け合いが素晴らしい。
4曲目も怪しげな雰囲気を醸し出したような曲。ベースを前面に出した演奏で、ソロもベースからスタートするがその後の2管との掛け合いが聴きどころ。
5曲目では、木工人形作家の方との共演で、ノミを叩く音と、木琴とコラボレートする曲で、妖精という語が似合うようなかわいらしい楽曲。
タイトル曲がアルバムに入っていないのですが、曲としては存在していて「ライブ会場で聴いて完結して欲しい」なんて文章をどっかで読みましたが、このアルバムのハイライトはこの曲で、この人形達の動物園イメージがアルバムイメージであることは、ジャケを見れば一目瞭然であります。(そうなんだと思っているんですが。。)
6曲目、4ビートでジャジーな曲で、テーマはフルートで一気呵成に聴かせるが、ソロはフルートからスタートするが、クラリネットが出てきて幻惑的な雰囲気になったところからの展開が興味深く面白い演奏。
最後にスタンダードをピアノとのデュオでじっくりたっぷりと聴かせてくれて、大団円となります。
最近(2012/4頃)のライブスケジュールを眺めてみると、ピアノとのデュオがいくつか見つけられるので、現状の探求の対象は、ピアノとのデュオなのかもしれないと勘ぐる次第であります。
そう言う意味では、この最後の演奏が一番(彼女の)時流に乗った演奏なのかもしれません。
次のソロ作品は、この辺で攻めてもらっても良い作品が完成しそう。。

全体を通して、太田さんのフルートは相変わらずに骨太で力強いサウンドを奏でていまして、彼女の演奏を聴いていると一般的に抱くフルートの音色のイメージ、印象とかとは全然別なものを感じさせてくれます。
これに負けないサウンドで絡んでくるクラリネットがこれまた良い感じのサウンドで、この盤では太田さんとの相性の良さってのをしっかりと感じられました。
なんで、フルートとクラリネットの掛け合いってのが特に印象的で、実に息のあった演奏を楽しませてくれるのも、このアルバムの大きな聴きどころの1つなんだと思います。

ベストは・・・アルバムを通していろいろ聴きどころはありますが、5曲目だと思います。


RiskFactor "私を動物園につれてって" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/4988567)

Brad Mehldau "Ode"




Brad Mehldauのトリオの新作です。
The Art of Trio のメンツからdrummerがJeff Ballardに変わってから3作目のアルバムとなります。
初作が2005年の
 "day is done"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/12660457.html)
次が
 "Live"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/52936081.html)
となり、それから4年ぶりの新譜となります。
この3人のトリオの演奏はかなり気に入っていたので、こんなに低頻度のリリースだったというのはちょっと驚きというか。。(渇望感がでてても不思議でないところでもあります。)
それくらい普段は他のアルバムにうつつを抜かしていることにほかなりませんが。。(汗)
ベースとドラムの両者ともひっぱりだこの人気者でしょうから、ライブはもとより、スタジオでもレコーディングにしても、スケジュールを合わせるのは至難の業なんじゃないか?というのは容易に想像できるところではあります。
録音が2008年11月に8曲を録音し、2011年4月に3曲を録音してアルバムにしているようです。
ということは、当初アルバムリリースを予定して録音に臨んだが何かが気に食わなくてお蔵入りさせちゃったということなんですかね。
そしてそれを3年後に引っ張り出してきて、アルバムとして完成させたということなんでしょう。
でも全部やり直さなかったというのは。。。(悩)

メンツはそういうわけでおなじみの3人となります。
Brad Mehldau(P)、Larry Grenadier(B)、Jeff Ballard(Ds)

演奏曲は以下の11曲。全部、Brad Mehldauのオリジナルのようです。
過去のアルバムがどうだったか記憶定かではありませんが、彼のトリオ作品で全部オリジナルってのはかなり珍しいんじゃないかと思うのですが。。
1 M.B.
2 Ode
3 26
4 Dream Sketch
5 Bee Blues
6 Twiggy
7 Kurt Vibe
8 Stan the Man
9 Wyatt’s Eulogy for George Hanson
10 Aquaman
11 Days of Dilbert Delaney

演奏ですが、さすがの磐石なピアノトリオ体制を実感させてくれる実にスリリングな演奏が並んでいるという印象です。

Jeff Ballardのまさに的を得たという感じのドラミングが冴え渡っているところが、当初からの聴き所の1つと認識していますが、本作品でもそれは継承されています。格好良いっす。
Larry Grenadierも普段あまり派手な印象を持っていないサウンドが妙に張りを持った感じで、演奏を鼓舞しているのが印象的。
この辺、Pat Methenyが重用しているところから実力をメキメキとつけてきているというのもあるかもしれません。
Brad Mehldauのピアノは・・・いわずもがなです。

曲としても、陽系でノリよい演奏が3曲並んだ前半。グっとスローな曲になり、そこからアメリカンな雰囲気を持った曲が並び、Kurt Rosenwinkelに捧げた曲から現代ジャズな雰囲気の曲になって..とシーンが微妙に移り変わっていくような感じも◎じゃないでしょうか?

3曲(3,8,10)が最近の録音となりますが、そこが特に違和感を感じることもないですが、このときの録音がこの3曲だけだったとも思えず、なんか気になります。。


ベストは1曲目(Michael Breckerにささげた曲)のインパクトにあげたいと思います。


Brad Mehldau "Ode"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4956070)

Enrico Pieranunzi "Permutation"




Enrico Pieranunziの新作は、若手?の新メンバーを従えた意欲作と感じています。
前回のトリオ作品 "Dream Dance"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/58068132.html)も相当良かったので、本作も期待感たっぷりでの購入となっています。

と言うメンツは以下の通り。まさか、Scott Colley、Antonio Sanchezとアルバムを作るとは思いませんでした。
Enrico Pieranunzi(P)、Scott Colley(B)、Antonio Sanchez(Ds)

演奏曲は、Enrico Pieranunziのオリジナルだけで全部で9曲となります。
1 Strangest Consequences
2 Critical Path
3 Permutation
4 Distance From Departure
5 Horizontes Finales
6 Every Smile Of Yours
7 Within The House Of Night
8 The Point At Issue
9 A Different Breath

1曲目のイントロから、ゾクゾクきますねぇ(笑)
強力なリズム陣が弾力感と力感のあるリズムを奏でる上で、それに負けないテンションでピアノをのせていく展開は...。
さらに、ベースが同じ音を延々響かせるところから音程を入れる瞬間。。と言う展開はmiles davisのsomeday my prince will comeの例を出すまでもなくの、ゾクゾク増長剤でありまして、たまらんもんがあります(笑)
満足度高いです。文句なしです。1曲目からこっちのテンションもぐぐっと上がっていきます。
2曲目も、テンポを落としてじっくり演奏すれば良いバラードにでもなりそうなくらいの美旋律を、ちょっと早めに演奏することで躍動感をだすあたり、リズム隊の凄さを前面に出すための演出なんだろうなと..。

そうかと思うと、4曲目で一気にスローな演奏へと鞍替えしピアノの叙情的なサウンドに酔いしれます。
これに絡むベースがちょっと固めの音色で、この対比というかバランス感が絶妙で。。
5曲目では、ちょっとラテンフレーズの混ざった演奏で、これもリズム隊をフィーチャしているということになるんでしょう。
と、緩急織り交ぜながらそれぞれに演奏の良さを存分に引き出している演奏は、圧巻としか言いようのない完成度と言えると思います。
しいていえば、全部が5分前後の曲なんですが、もうちょっと1曲をしっかりじっくり料理した曲がはいっていても良かったのかなぁというくらい。でも、これすら両刃感あるんで、絶対とは言い切れません。

このジャケが昨年のベストの1枚であるところのprysm(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60601060.html)を想起させるのが諮詢的というかなんというか、勝手なこじつけです。
でも、この盤が本年のベストに入る可能性は相当高いと思っています。

ベストは、1曲目のインパクトも相当のものがありますが、後半で畳みかける8曲目も捨てがたい。けど美旋律でありながら躍動感のある2曲目にしたいと思います。

Enrico Pieranunzi "Permutation"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4930630)

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